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実はカメラが好きだ。
写真がではない、カメラそのものなのだ。
大昔のことになるが、カメラメーカーに在職していたときもある。

中学の時に、小遣いを貯めて初めて一眼レフカメラのペンタックスSPを買った。
高校卒業までずっと使い続けていた(今より新製品のサイクルがずっと長かったのだ)。
新卒でカメラメーカーにはいって、給料でキャノンAE-1を買った。
AE機は確かに便利だったが、格好つけてマニュアル機に戻り、FTbとF-1を買った。
自社のカメラは買わなかったが、倒産のどさくさでもらい受けて、また何台か増えた。
そのころコンパクトAE機を1台だけ買ったが、一番シャッターを切ったのはそれかもしれない。

世にデジカメが出ると、はしりのカシオQV-10を買った。
たかだか1MBのデータ転送に40分もかかる代物だった。
疑似一眼のFinePix4900は2台買った。
先日ついに壊れてしまったので、キャノンEOSkissX2を買った。
RAW撮影すれば、デジタル現像でレンズの収差さえ補正できると知り、隔世の感。
便利すぎる反動で、今度は究極のマニュアル機、CANON 4Sbを買ってしまった。
(やっと本題)

何だろうね、この存在感は。
とにかく持つと重いのだ。
人は知らない物を持つ時には、密度(比重)が「1」の印象を持つらしい(水だね)。
前述のデジ一眼は大きい割に非常に軽く、印象的にそれほど開きはない。
しかし、すっと小さいにもかかわらず4Sbは重いのだ。
もちろんプラスチックを多用する最新機種に対して、だんぜん鉄っぽい(うっすら錆が浮いてる)のではある。
でも、理屈で理解できる以上におもいのだ。
私は機械の設計を生業にしていて、物の重量にはかなり敏感かつ正確な方なのだ。
でも、印重いのである。

自分が生まれる前から存在するメカニックをいじりつつ、その重さを感じてニンマリしているのであった。